この度は、名古屋伏見こころクリニックのホームページをご覧いただきありがとうございます。クリニック院長の宮田 明美です。
こころの治療では、現在のお悩みだけでなく、これまでのその方の歩みをお聞きすることがあります。みなさまへのご挨拶として、医師としての私の歩みを簡単にお伝えしたいと思います。
私は、中学・高校がカトリックの学校だったこともあり、「よりよく生きる」というテーマに早くから関心がありました。大学に進学して心理学を学ぶうちに、脳や体も含めたシステムとしての人間に関する知識をベースに、こころの悩みに寄り添いたいと考えるようになり、医学部に再入学しました。
精神科医となり、大学病院では、身体の病気からくる精神症状を幅広く経験するとともに、うつや不安に対する認知行動療法を中心とした精神療法を学びました。精神科救急病院では、警察が介入するケースを含め、多くの超急性期治療を行いました。
治療をすすめる中で、回復に対する保健や福祉の重要性を感じ、自ら行政職員となって精神保健福祉の現場を経験しました。ひきこもり支援では、医療につながるまでの苦悩や親亡き後の生活など、こころの問題だけでなく社会的な問題の解決が必要であることを実感しました。同時期に立ち上げたうつ病リワークプログラムの実践を通して、復職後の再発予防の大切さや当事者同士のピアサポートの力を痛感しました。
そして、うつ病をはじめとする精神疾患と自動車運転について研究を行うと同時に、働く人のサポートをするために産業医資格を取得し、精神科嘱託医や精神科産業医など企業内活動を開始しました。また、大学の非常勤講師として学生さんたちの悩みや生きづらさに寄り添い、先端的治療にも積極的な精神科専門病院では、思春期から高齢者まで数多くの患者さんの治療にあたりました。
こころの病気も、できるだけ早く症状に気づいて(早期発見)、すみやかに適切な治療を受けることができれば(早期治療)、回復も早く症状も軽くすむ可能性があることがわかってきました。
当院では、相談しやすく信頼できるこころのかかりつけ医として、病気の治療はもちろん、病気になる前の予防にも注力していきたいと考えています。医療を通じて、それぞれの方が「よりよく生きる」をサポートできたらしあわせです。