メンタル休職からの復職について|ブログ|名古屋伏見こころクリニック
伏見駅1番または2番出口から徒歩1分
- ご予約・お問い合わせ
- 052-211-9370
ブログ
近年、仕事におけるストレスや精神的な負担が原因で、メンタル不調に悩む方が増えています。休職を経て治療に専念し、病状が回復してきても、いざ復職の段階になると「以前のように働けるだろうか」と不安を抱く方は少なくありません。今回は、精神科医としての立場に加え、企業で産業医として働く経験を踏まえて、復職にあたって大切にしてほしいポイントをお伝えします。
1. 職場の理解と協力を得る
復職は個人の努力だけでなく、職場全体の協力があってこそスムーズに進みます。上司や人事担当者と話し合い、業務内容や勤務時間の調整、ストレス管理への配慮など、サポート体制を確認しておくと安心です。
2. 自分の状態を伝える
復職直後は体調の波が残ることもあります。そのため、上司や人事担当者には「どのような配慮が必要か」を具体的に伝えることが重要です。業務内容の軽減や残業制限などを共有することで、職場の理解を得やすくなります。
3. 無理をしないことが第一
復職において最も大切なのは「無理をしない」ことです。気分がよくなったと感じても、いきなり以前と同じペースで働くのは再発のリスクを高めます。業務量や勤務時間を少しずつ調整しながら、段階的に慣れていきましょう。
4. セルフモニタリングと日々のケア
復職後も、休職中と同様に体調をセルフチェックする習慣を続けてください。「疲れやすい」「眠れない」などの変化を感じたら、早めに主治医や職場に相談することが大切です。バランスのとれた食事、十分な睡眠、適度な運動など、生活習慣の維持も再発予防につながります。
5. 再発のサインに敏感になること
頭痛や不眠、動悸など、以前の不調と似たサインが出たら注意が必要です。小さな変化でも軽視せず、早めに主治医や職場に相談しましょう。早期対応が再発リスクを下げます。
6. 復職後も定期的な通院をする
復職後しばらくは、定期的な通院を続け、心身の状態を確認しましょう。メンタル不調は再燃しやすい傾向がありますが、通院を継続することで早期に対応できます。主治医と相談しながら安心できるリズムを作ることが大切です。
7. 焦らず、少しずつ自信を取り戻していく
「以前のように働けるだろうか」と不安を抱くのは自然なことです。焦らず、自分のペースで業務をこなしながら小さな成功体験を積み重ねていくことで、徐々に自信を取り戻すことができます。
メンタル不調からの復職は大きな挑戦ですが、一歩ずつ進んでいくことで再び健やかに働ける環境を整えることができます。無理をせず、自分のペースを大切にしながら、必要なサポートを受けていきましょう。
当クリニックでは、症状の治療だけでなく、復職準備や復職後のフォローアップまで一貫してサポートしています。不安や疑問がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
監修医師:宮田 明美(みやた あけみ)
名古屋伏見こころクリニック院長。医学博士。お茶の水女子大学心理学専攻卒業、名古屋市立大学医学部卒業。心理学と医学の両面からこころの問題に向き合い、精神科専門医・精神保健指定医・産業医として活動しています。