発達障害の復職支援|ブログ|名古屋伏見こころクリニック
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仕事を続ける中で、「頑張っているのにうまくいかない」「気を付けているのにミスをしてしまう」「人と話すだけでぐったりしてしまった」と感じることはありませんか?
発達障害(ASD・ADHDなど)の特性を持つ方の中には、職場の環境や業務内容との相性によって、気づかないうちに大きなストレスを抱えてしまうことがあります。その結果、心身に不調をきたし、休職という選択に至るケースも少なくありません。
発達障害については、こちらの記事もご覧ください。
◆ 休職に至る要因
発達障害の特性と職場環境の相互作用によって、以下のような困難が生じやすくなります。
・業務の優先順位づけが難しく、何から手をつければ良いか分からない。
・複数の業務を同時に進めようとすると混乱し、業務が中途半端になったり、途中で忘れてしまったりする。
・ケアレスミスや見落としが多く、何回確認しても間違ってしまう。
・曖昧な指示の理解や、状況に合わせて臨機応変に対応することが難しい。
・対人コミュニケーションに困難があり、人とのやり取りで疲れやすい。
・感覚過敏により職場の光・周囲の雑音・におい等が気になり、集中できない。
これらが重なり、強いストレスや疲労が蓄積することで、うつ状態や身体症状など体調を崩し、休職に至ることがあります。
◆ 復職に向けた休職中の過ごし方
・ 心身の調子を整える
休職中は、第一として「しっかり休むこと」が重要です。
睡眠や生活のリズムを整えながら、無理のない範囲で日中の活動を増やしていきます。
また、休職前は心身の不調により「今までできていたことができなくなってしまった」と話されるケースも多いです。安心して過ごせる時間を確保し、できなかったことをまたできるようにしていくことも大切です。
心身の回復には波があります。「調子が悪いな」と感じる日もあるでしょう。そのような時は「そういう日もあるよな」「波があるんだから当然だ」と考え、決して焦らないことが重要です。
・ 自分の特性を知る
休養により少しずつ回復してきたと感じたら、次は休職した原因について分析をします。少し辛いかもしれませんが、休職した当時のことを振り返り、「なぜ体調を崩したのか」を考えていきます。
この時、職場の環境や当時の状況を振り返るだけでなく、自身の特性を知ることも重要になります。自分の発達特性を踏まえ、「得意なこと・苦手なこと」「自分が疲れやすい場面」「これまでうまくいった・いかなかった行動パターン」などを探っていきます。
・対処法を考える
休職した原因や自分の特性を分析した上で、実際に復職した時に負担を減らす工夫や対処法を考えていきます。
たとえば以下のようなものがあります。
・優先順位を明確にし、作業手順をチェックリスト化する。
・毎朝必ず「今日やること」を整理する時間を設ける。
・指示を受ける際には具体的・簡潔に伝えてもらい、最後に自分の認識と相手の意図があっているか確認する。
・指示は口頭だけでなく、文章などで残してもらう。
(自分でメモを取る際には、適宜タブレット入力や音声入力を使用する)
・相談や進捗報告の時間をあらかじめ設定する。
・自分のストレスや不調のサインを把握し、セルフケアのレパートリーを増やす。
自分にあった工夫や対処法を見つけていくことが大切です。
これらは「自分の取扱説明書(トリセツ)」を作るようなイメージで行います。
可能であれば、トリセツを職場とも共有できると良いでしょう。
「分かりやすい指示の出し方」や「業務の仕方の工夫」、「集中しやすい環境作り」など職場に配慮してほしい内容を共有しておくことで、会社側も復職時の調整を行いやすくなります。
◆ 復職後で気を付けるポイント
復職後は、休んでいた分を取り返そうと「休む前のように・それ以上に頑張ろう」と考える方が多いです。
しかし、まずは「元通りになれるよう頑張る」よりも「無理なく働き続ける」ことが大切になります。
・定期的に自身の状況を振り返る。
・困りごとを整理する時間を設ける。
・疲れやストレスのサインに早く気づけるようになる。
・「おかしいな」と違和感を覚えたら早めに相談をする。
「自分の状態をよく観察し、違和感に早く気づけるようにする」「不調に気づいたら素早く対処を行う」。
これらが長く、安定して働き続けるためのコツです。
休職は後ろ向きなものでは決してありません。
心と体を整え、これからより良く働いていくための工夫を考える大切な時間です。
名古屋伏見こころクリニックでは、休職中の過ごし方から復職後のフォローまで丁寧にサポートしています。
自身の特性を把握するために心理検査を行うことや、心理カウンセリングの中で休職時のことを一緒に振り返り、「自分の取扱説明書(トリセツ)」を作るサポートをさせていただきます。
「少ししんどいな」「最近おかしいな」と感じたときは、ひとりで抱え込まずにまずはご相談ください。
あなたのペースに合わせて、これからのことを一緒に考えていきます。