『考えすぎ』が止まらないとき、脳の中で起きていること|ブログ|名古屋伏見こころクリニック
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ブログ

こんにちは。
名古屋市中区伏見の心療内科・精神科「名古屋伏見こころクリニック」です。
患者さんから、
「頭では考えても仕方ないと分かっているのに、考えるのをやめられない」
「夜になると不安なことばかり考えてしまう」
というご相談をよく受けます。
気づけば同じことを何度も考え続け、さらに眠れなくなるという悪循環に陥ってしまう方も少なくありません。
精神医学では、このように悩みや不安について繰り返し考え続けてしまう状態を「反すう(rumination)」と呼びます。
反すうは性格だけでは説明できない現象であり、うつ病や不安症との関連が数多く報告されています。
研究では、反すうが強い人ほど、うつ病や不安症を発症しやすく、また症状が長引いたり再発したりしやすいことが示されています。
興味深いことに、反すうをしている本人は「問題を解決するために考えている」つもりであることが少なくありません。しかし実際には、
「なぜ自分はこうなったのだろう」
「自分が悪かったのではないか」
「あの時こうしていればよかった」
といった思考が繰り返されるだけで、具体的な解決につながらないことが多いのです。
近年の脳科学研究では、安静時に活動する「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」と呼ばれる脳のネットワークが、反すうや自己批判的な思考と関連していることが分かってきています。
そのため、
・考えないように無理をする
・眠ろうと必死になる
・不安を力ずくで打ち消そうとする
といった対処法が、かえって症状を長引かせる場合もあります。
治療では、必要に応じた薬物療法に加え、
・認知行動療法(CBT)
・マインドフルネス
・睡眠習慣の見直し
・ストレスマネジメント
などが有効とされています。
「考えすぎてしまう自分はダメだ」と自分を責める必要はありません。
考えすぎること自体が、心や脳が疲れているサインであることもあります。
もし不安や心配事が頭から離れず、眠れない日が続いている場合は、一人で抱え込まずにお気軽にご相談ください。
監修医師:宮田 明美(みやた あけみ)
名古屋伏見こころクリニック院長。医学博士。お茶の水女子大学心理学専攻卒業、名古屋市立大学医学部卒業。心理学と医学の両面からこころの問題に向き合い、精神科専門医・精神保健指定医・産業医として活動しています。