双極症(双極性障害)の治療薬について|ブログ|名古屋伏見こころクリニック
伏見駅1番または2番出口から徒歩1分
- ご予約・お問い合わせ
- 052-211-9370
ブログ

双極症(双極性障害)は、気分が落ち込むうつ状態と、気分が高ぶる躁状態(軽躁状態)を繰り返す病気です。
うつ状態の時期が長く続くため、うつ病と診断されている方の中にも実際には双極症であるケースがあります。
双極症の治療では、単にうつ症状を改善するだけでなく、躁状態を予防し、再発を防ぐことが重要です。
治療の目的は、今ある症状を改善するだけでなく、再発を予防し、安定した生活を続けることです。
双極症の薬物療法には大きく3つの目的があります。
気分の落ち込みや意欲低下、疲れやすさなどを改善します。
気分の高ぶり、活動性の亢進、衝動的な行動などを抑えます。
症状が改善した後も気分の波を小さくし、再発を防ぐことが治療の大切な目標です。
双極症では症状がなくなったら治療終了という訳ではありません。
再発予防まで含めて治療を続けることが重要です。
双極症のうつ症状の改善に用いられる代表的なお薬です。比較的体重増加が少なく、日中の眠気も少ないため、仕事や学業を続けながら治療したい方にも使用しやすい薬です。一方で、そわそわする、落ち着かない、足を動かしたくなるといったアカシジアと呼ばれる副作用がみられることがあります。
双極症のうつ症状の改善に使用されるお薬です。不安や不眠を伴う方にも有効で、双極うつの治療で広く使用されています。一方で、眠気、倦怠感、体重増加などがみられることがあります。
双極症における気分エピソードの再発・再燃予防に使用されるお薬です。特にうつ状態の再発予防に有効とされています。比較的体重増加が少なく長期的に継続しやすい一方で、開始後2か月程度は発疹に注意が必要です。そのため少量からゆっくり増量していきます。
双極症治療の代表的なお薬です。躁状態とうつ状態の両方の再発予防に効果が期待でき、現在も維持療法の中心的な薬剤として位置付けられています。定期的な血液検査が必要になります。
躁状態や軽躁状態の改善および再発予防に使用されます。比較的体重増加は少ないものの、アカシジアがみられることがあります。
躁状態や不眠を伴う症状に有効で、比較的効果の強いお薬です。一方で、体重増加、血糖値上昇、脂質異常などの代謝性副作用に注意が必要です。
躁状態や混合状態(躁症状とうつ症状が混在する状態)で使用されます。興奮やイライラが強い場合にも有効です。妊娠中の使用には注意が必要なため、妊娠を希望される女性では慎重な検討が必要になります。
妊娠の可能性がある女性では、お薬選びに特別な配慮が必要です。治療方針は、症状、年齢、妊娠希望の有無、過去の治療歴、副作用の出やすさ、などを総合的に考慮して決定します。
双極症のお薬の中には、体重増加や血糖値上昇が起こりやすいものがあります。特に、ジプレキサ(オランザピン)、ビプレッソ(クエチアピン)は体重増加や血糖値上昇に注意が必要です。一方で、ラツーダ(ルラシドン)、ラミクタール(ラモトリギン)、エビリファイ(アリピプラゾール)は比較的体重増加が少ないとされています。症状の重症度や治療効果を考慮しながら、血糖値や体重を定期的に確認していきます。
双極症では、「今の症状を改善すること」だけではなく、「将来の再発を防ぐこと」がとても重要です。症状が改善した後も、自己判断でお薬を中止すると再発のリスクが高まることがあります。治療は患者さんごとに異なり、年齢や生活スタイル、持病、副作用の出やすさなどを考慮しながら最適な治療法を選択していきます。
双極症は適切な治療を継続することで、気分の波を小さくし、安定した生活を送ることが可能な病気です。気分の落ち込みが続く方、気分の波が大きいと感じる方、うつ病と診断されているものの治療がうまくいかない方は、一度専門医へご相談ください。名古屋伏見こころクリニックでは、患者さま一人ひとりの症状やライフステージに合わせた双極症治療をご提案しています。